AIJオペア364号 サクラノさん編
今回お話を伺ったのは、卒業…ではなく3カ月で中退を決めたサクラノさん。短いけれども濃い経験をしたオペア生活を振り返っていただきました。
サクラノさんデータ
プログラム参加期間:2024年7月3日~9月20日
滞在先:コネチカット州
ホストファミリー構成:ホストママ、ホストパパ、10歳男児、8歳女児、6歳女児、+前任オペア
Q1 日本に帰国されてズバリ今のお気持ちは?
勇気が必要でしたが、心から日本に帰る決断をして良かったと思います!
Q2 オペア生活を振り返って、「楽しかった」「辛かった」どちらの比重が大きいですか?
楽しい3割、辛い7割でした。
Q3 ホストファミリーとはいい関係が築けましたか?
よくわかりません笑
でも、とても仲が悪かったわけではなく、それなりにいい関係だったとは思います。
Q4 一番楽しかった思い出は?
ファミリーがラフティングに連れて行ってくれたこと、前任オペアと一緒にNYで遊んだこと、オペア仲間の友だちができたこと
Q5 一番辛かった思い出は?
特にコレ!というような大きな事件?(笑)はありませんでしたが、じわじわとストレスが積み重なっていく感じでした。約3ヶ月弱の中で、相当精神的に不安定になっていたように思います。
Q6 子供の世話をするにあたって、一番大変だったことは何ですか?
癇癪がひどくなる瞬間は大変でした。ただ、これまでの保育経験があったので、子どもをハンドルすること自体が辛かったというよりは、私自身がファミリーの教育方針(想像以上の教育熱心)に賛同できないにもかかわらず、嫌がる子どもに勉強をさせなくてはいけない状況がすごくストレスでした。
Q7 子供たちとの会話はすべて英語でしたか?
基本的に日本語でした。もともと「日本語を教えてほしい」という要望の日系アメリカンファミリーだったので、そこに不満はありませんでした。
Q8 子供たちは言うことをよく聞いてくれましたか?
ずっと聞き分けが良かったわけではないです(でもどんな子どももそうですよね笑)。半々くらいでしょうか。
Q9 問題があったときにホストファミリーは助けてくれましたか?
私自身がファミリーに助けを求めることはありませんでした。
Q10 近くにオペア仲間はいましたか?
一番近くにいた仲間は前任の子です。他には車で20分ほどのところに日本人オペアがいましたが、会うことはできず。また車で1時間弱かけたところの日本人オペアには一回会えました。場所ではなくファミリーとの相性でマッチを決めようと思っていましたが、家の外に自分の居場所を作ることも大切だと感じたので、日本人オペアの多いエリアを選んでも良かったなと思います。
Q11 ADとのマンスリーミーティングではどんなことをしましたか?
私のいたエリアにはオペアが少なく(私が来たことで3人になった)、結局一度も開催されず、笑
開催予定はありましたが、私がその前にリマッチを決めたので幻となりました。
Q12 APIのオペアトリップには参加しましたか?
いいえ。
Q13 渡米前と比べて、英語は上達したと思いますか?
したか、してないかで言えば上達したと思います。やはり日本にいるよりは英語が身近にある環境ですし、店員さんとの何気ない会話のパターンも知ることができました。
Q14 アメリカ人一般については、どんな印象を持ちましたか?
「アメリカ人」と一括りにしても色々なルーツの方がいるので、ますます分からなくなりました笑
店員さんの中でも気さくで親切な方はいましたし、もちろん無愛想でぶっきらぼうな人もいました。日本に比べて後者の方が多いのも確かだと思います。
極論、人による。でもやっぱりみなさんが感じるように、社会全体に「テキトー感」はあるような?
Q15 アメリカという国について、どんな印象を持ちましたか?
結局移民が多すぎてよくわからなくなっている。結果として、ごちゃごちゃでカオスになっている社会問題を「自由だよね!」という薄っぺらい言葉で、外野が片付けてしまっているような気がしました。
Q16 アメリカ生活を終えて、日本に対する見方は変わりましたか?
もともとザ・日本人(括るのは良くないと思いますが)な私は、渡米前から日本の方が好きだろうな、でも人生のチャレンジをしてみようとオペアを決意しました。そのため、見方が変わったというより、日本の良さを再認識できたように思います。
Q17 アメリカでまた暮らしたいと思いますか?
一緒に暮らす人や、その時の状況によるとは思いますが、タイミングがあるならばまた暮らすのもありだなーと思います。ただし、短期間で!笑
旅行には今すぐにでも行きたいです。
Q18 アメリカでオペアとして過ごして、成長した部分は何だと思いますか?
これは正直よくわからないです。オペアをやめる決断につながってくる部分です。ホストファミリーとの相性を最優先事項とし、インタビューを進めてきた私は、ホストキッズの年齢が希望より少し上だったのが懸念点でした。ですが、そこは現地の保育園ボランティアができるということで目をつむりました。しかし、日本の保育園とは全く違う現地デイケアの様子を目の当たりにし、ショックを受けました笑(私の勉強不足ですが)。また園長からメールが返って来なかった(今もまだ来ないです笑)ことからボランティア受け入れ体制ができていない場所に行くことの不安が強くなりました。そんな中、毎日毎日、ホストキッズがやりたくないと言う勉強をやらせ、「早く勉強して」「早くご飯食べて」など言い続ける自分と、帰国後の自分の姿にギャップを感じるようになりました。アメリカまで来てやりたいことがこれだったのか?と自問を始めてからは悩みましたが、毎日のように涙を流す自分がいたことで、こんなに辛い思いをしてまで続けることではないと、リマッチの決断ができました。
Q19 オペアプログラムに参加して良かったと思いますか?
参加したことを後悔はしてないです!参加して、チャレンジを決めて良かったです。行ったからわかったこと、見えた景色、出会いがあったからです。
Q20 これからオペアを目指す人たちに何かアドバイスはありますか?
オンラインでの姿なんて、お互い自分をよく見せようと必死なので、虚像だと思っていいと思います笑。それよりも、なぜオペアをしたいのか、自分の軸だけはハッキリしていた方がいいと思います。そしてリマッチするのは甘えでも逃げでもないです。異国の地で、自分を守れるのは自分だけですから!本当はリマッチしたかったけどずるずるオペアを続けている子は意外とたくさんいると聞きます。帰国後にそれで何かが残るならいいのですが、終わった後に何が残り、今後の人生にどう活かしていくか、という視点がないのは勿体無いと思います。
Q21 よろしければ、今後の予定や目標をお聞かせください。
保育関係で仕事を続けたいと思います。
オペアAIJからのメッセージ
3ヶ月と短い期間でしたが、オペア生活お疲れ様でした。大学院で幼児教育を学ばれたからこそ見える部分、辛い部分もあったと思います。
オペアはホストファミリーの子育て方針に口を出せず従わないといけないところがとても辛かった、という部分、おおいにうなずけます。また、自分がなぜオペアをしたいのか、軸を定めておく方がいいよ、というアドバイスは大切ですね!楽しいばかりではないオペアプログラムだからこそ、常にそこに立ち返ることは必要です。今後も、なぜ保育に関わりたいのか、どういう保育者でいたいのか、たくさん考えながら素敵なキャリアを築いていってください!応援しております!