<特別編>AIJオペア197号 ヨウコさん編

今回はオペア卒業インタビューの特別編として、オペアプログラム終了後に学生として再度渡米し、OPTでお仕事も経験され、このたび帰国した元AIJオペアのヨウコさんのインタビューをお届けします。

ヨウコさんデータ

大阪府出身
オペアプログラム参加時の年齢:26歳
プログラム期間:2014年6月~2015年12月
オペアのときの滞在先:カリフォルニア州
再渡米後の滞在先:カリフォルニア州

Yoko

Q1 オペアプログラム終了後の進路についてはいつ頃から考え始めましたか?また、他に検討していた選択肢はありましたか?

進路(再び日本での就職)はオペアに行く前から色々考えていましたが、オペアプログラム中に「オペア終了後に再びアメリカで学生として勉強してみるのはどうなの?」とアイディアをくれたのは、実はホストママでした。

オペアプログラムへ行く前のわたしの目標は、アメリカで英語力をつけ、保育(ボランティア等で)を学び、日本に持って帰ってくること!でした。元々日本で保育士をしていて、保育の仕事が大好きで絶対にまた日本で保育士をすると決めていました。しかし、アメリカでの一番の壁はわたしの当時の英語力。AIJさんもご存知の通り、アメリカに行く/住むことを一切考えたことがなかったわたしは、日本で保育士として働いており、年齢制限のため、ほぼ英語力ゼロでオペアプログラムに飛び込むように参加し、アメリカの保育現場でボランティアをするのは非常に難しい状況でした。それでもいくつかの園に見学へ行ったり、渡米後1年2~3ヶ月後から週に2日、ホストキッズが学校へ行っている間に現地の保育園にボランティアへ行っていました。

children

1年半のオペアプログラム終了も近づき、この英語力と保育経験では、日本へ何も持って帰れない…と感じていたわたしをそばで見ていたホストママがココでもっと勉強するのはどう?とアイディアをくれ、背中を押してくれたため、オペアプログラム終了4ヶ月前に学生として戻ることを考え始めました。
また、もし住む場所や学校がスムーズに見つからなければ、日本で再び保育士をしよう!とも思っていました。

Q2 再び学生としてアメリカに戻るまでの手続きや、かかった期間について教えてください。また、プログラム終了前にアメリカで準備しておいたこともあれば教えてください。

オペア終了後、手続きのため日本に帰国していた時間はちょうど1ヶ月です。
オペアプログラムでアメリカを離れる前から学校、住む場所は決めて、手続きに必要な学校の書類はアメリカで揃えて、学生ビザに切り替える為に日本に戻ってくるような形になりました。

Q3 アメリカで住むところはどうやって探しましたか?

Friends

オペア友達の紹介で、学校の近くに住んでいたオペアの頃とは別のホストファミリーの家に住むことが、オペア期間中に決まりました。タイミングと人との出会い運は非常に良く、ラッキーで見つかったと思っています。現地での人との繋がり、特に日本人との繋がりは、わたしのアメリカ生活をたくさん支えてくれました。感謝です!

Q4 アメリカでの授業や学生生活について教えてください。

初めの4ヶ月はESL(語学学校)に通いました。授業は月曜〜木曜の9:15am~1:45pmで、授業後はファミリーのお手伝いをしていました。金曜はオペアの時から続けていた保育園へのボランティアに行っていました。週末や時間があるときは、色々な国の生徒たちやたまたま同級生だった先生とも仲良くなり、ご飯に行ったりしましたし、オペアの時の友達とも会っていました。とにかく外へ出て、できるだけ日本語が話せない友達を作り、英語を話せる環境を作って遊んでいました。

素敵な出会いがあり、ボランティア先の園が変わったのは学生を始めてから3カ月後。そこから縁があり、2年間のモンテッソーリ教育(一つの保育のスタイル)のteacher trainingのコースを受けることを決め、ESLから学校を変え、保育の授業を受け始めました。その期間は月曜〜金曜は園(現場)でのボランティア、週末(毎週末ではない)は学校に通っていました。フリーの時間はホストファミリーのお手伝いや友達との交流は欠かせませんでした!

Friends

Q5 オペアとして滞在していた頃と比べて、生活する上で違いを感じたことはありますか?

学生を始め、1年半後にもう一つしてみたかったことである、2軒目のホストファミリーの家を離れ、シェアハウスに移る夢も果たせました。アメリカ生活に慣れてきたということもあり、やりたいこと、やらなければいけないことを全てしていたわたしの生活は目まぐるしく、学校の宿題、遊びと大変充実していました。

Friends

シェアハウスに住んでいたのは2年と少しの間で、国も文化も違う女の子たちとの生活はもちろん不満あり、そしてたくさん笑い、気づきがあり…最高の時間でした!オペア期間中と学生期間中のホストファミリーと住んでいた時とは違い、全て自分の責任となり、自分自身でしなければいけないことは非常に多くなります。しかし、アメリカでもやっていける自信はつきました。もちろん周りの助けなしではやっていけませんでしたが…一番の大きな違いは時間や、物音に気を遣うことがなくなったことです。

Q6 アメリカ滞在中、元ホストファミリーとの交流はありましたか?

はい、オペアの時のホストファミリーが住んでいたエリアのそばに学生として戻ったので、元ホストファミリーとも連絡、交流はありました。ご飯や誕生日会に呼んでもらったり、アメリカを離れる前には一緒に旅行にも行きました! 本当に最高のホストファミリーでした♪

Q7 勉強のあとにお仕事もされていたとのことですが、そのお仕事に就いた経緯を教えてください。

わたしは2年間のモンテッソーリ教育の授業・試験等を無事に終了し、資格を取得しました。アメリカでは、学校を卒業したインターナショナルの学生にOPT (Optional Practical Training)という期間が与えられます。色々な手続きは必要ですが、この期間は学校へは通わず、学生ビザのまま正式にお給料をもらい働くことができるという期間です。わたしはモンテッソーリの授業を2年間の受けている間にボランティアをしていた園で、OPTをすることができました。
ややこしいですが、わたしのモンテッソーリ教育のコースは学生2年目も半日分のお給料を貰えるというものだったので、学生になり1年半後にホストファミリーの家を出ることができました。

Children

Q8 これからオペアを目指す人たちに何かアドバイスはありますか?

何が目的でオペアに行きたいのかはっきりしていれば、その先は過ごしているうちにどうすべきか自然とついてくると思います。海外に住んでみたい!アメリカで何をしたいか見つけたい!という理由でオペアになることを決意してももちろん大丈夫です。しかしオペアは子どもと関わり、子どものお世話をすることが第一条件です。そこは必ず忘れないでください!わたしは保育士ですが、子どもたちと上手くいかない日々ももちろんありました。でも愛情をもって関われば必ず子どもたちがオペア生活を助けてくれます。困ったときには色んな人に相談してください。きっと周りの人たちが助けてくれます。

Q9 よろしければ、今後の予定や目標をお聞かせください。

わたしの目標はいつもオペア生活、アメリカ生活で学んだこと、刺激を受けたことを日本に持って帰り、日本の子どもたちに伝えることでした。現在は生まれ育った大阪で、アメリカで取得した資格と経験、英語力を活かし、3歳〜6歳児の先生をしています。
今の目標は今の職場で自分が学んできたこと、文化の違い、世界は広い、みんな違ってみんないい!を子どもたちに様々なかたちで伝えていくことです。

最後に…ヨウコさんからメッセージ

わたしのオペア生活からのアメリカ生活は、ラッキーなことの連続でした。正直、困ったことがあまりありませんでしたが、笑顔を忘れなかったこと、何事も前向きに意欲的に取り組めば、色んな運がめぐってくることを学びました。待っているだけではなく、行動することが何事もそれなりに上手くいく秘訣だと思います。オペアプログラムを知り、参加してからわたしの人生は間違いなく大きく変わりました。AIJの皆様、オペアプログラムで出会えたオペア仲間、ホストファミリー、アメリカで出会えた人たち、全てに感謝しています。ありがとうございます。

オペアAIJからのメッセージ

ヨウコさん、素敵なレポートをありがとうございました!
一歩踏み出す度に新しい道がどんどん広がっていく様子が感じられて、読んでるだけでワクワクしますね。人との出会いにも恵まれたと思いますが、やはり大きかったのはヨウコさん自身の出会いを大切にする気持ち、そして前向きな行動力と目標をしっかり持って揺らがない意志の強さだったのではないでしょうか。

帰国後はこれまで学んだことを生かしてまた保育のお仕事に就かれたとのことで、まさに初志貫徹ですね。日本でもアメリカにいたときと同様に、前向きにたくさんの道を切り開いていってくださいね。AIJはこれからもヨウコさんを応援しています!